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第20回雪の北八ヶ岳縦走の報告 [報告]

3月10日(土)~11日(日) 参加者6名とサポーター柏澄子、恩田真砂美の合計8名が、雪の積もる北八ヶ岳で一泊二日の縦走を行いました。

MJリンクとしては昨年3月の中山(日帰り)と天狗岳(一泊二日)に続く冬山第二弾。今回は、小屋をベースとしたアタック形式ではなく、ピラタスロープウェイから縞枯山を経由し、麦草ヒュッテに一泊後、白駒池を経由して渋の湯へ下山するという縦走形式の冬山体験です。

金曜日夜から思い思いの宿に投宿し、土曜日朝に茅野駅前バス停にて全員が顔合わせ。今回は3人ずつ2つの班に別れての行動となります。夏の山を経験した後で雪の山へもチャレンジしてみたいというメンバーが集まりました。
縮小1日目歩行.JPG

ロープウェイ下車後、ヨガでウォームアップし班ごとに別れて出発。冬山で気をつけねばならない風や濡れ、低温から身を守る方法や、雪上の歩き方などを学びながら進みます。MJリンクの特徴は、グループの中で持ち回りでリーダーを決めること。リーダーの役が回るとそれぞれがグループ全体の行動をリードしていく立場となります。サポーターは基本的な知識や方法をレクチャーした後でグループの行動をリーダーに任せ、危険な場合をのぞいて基本的にオブザーバー的な立場で同行し、アドバイスなどを行います。

この日1班は、しょっぱなから地図読みミスで違うルートへ入ってしまいました。そこで地図読みに高い関心を持ったメンバーに、二万五千分の1地形図の読み方や、コンパスベアリングの方法、冬山で万が一ホワイトアウトした場合にとる方法などを伝えたところ、精度の高い地図読みの実践が始まりました。リーダーを中心に、高度を測る人、歩数をカウントする人、方角を確認する人と役割を分担して細かく地図を読み込んでいきます。現在地を確認し、先の予測値を計算し、実測データをコマメに記録。曇天の降雪の中を、楽しみながら進みました。
地図読み修正P1070394.JPG

夕方、麦草ヒュッテで先に到着していた2班と合流。そして、和やかな夕食の後には、全員で机上講習を行いました。サポーターの恩田から「初級者からステップアップするための方法」と題して、初級者からステップアップするためには自ら考え判断する訓練が必要であること、体験を通じ判断できる範囲を広げることの重要性について説明。柏からは「雪崩について」と題してザックに潜ませて持参したパソコンの迫力ある雪崩の映像とともに、最新の雪崩学に基づく雪崩についての概念と、客観的データを積み上げることの重要性について説明しました。

翌朝は雲の間から晴れ間も見え、美しい雪山を楽しみながら歩きました。1班は前夜既に予習したという地図から判断した行動予測を実証しながら行動。途中、練習を兼ねてアイゼン歩行などを取り入れました。2班は、雪の観察や地図読み、万が一の場合に備えたツェルトのはり方などを学習しつつ進んでいきました。
縮小2日目地図読み.JPG

1班は最後の下山路で地図上の夏道に惑わされたものの、しばらく下ったあとで現在地の確定できる場所まで登り返すという判断をして最後までしっかりと地図読みを行いました。まわりの情報に惑わされずに、自分自身が確信できるところまで戻ることを徹底したことで、自分で考え行動するスタイルを実践しました。
縮小2日目渋の湯へ.JPG

1班2班とも無事行程を歩きとおし、冬山において注意しなければいけないことなどしっかり考え行動することができたと思います。

致命的にならない程度の失敗から学ぶことは多く、そこから世界が広がることを改めて理解した会でもありました。これからも、参加者とサポーターお互いが深く学びあうような場を共有していければうれしく思います。

MJリンクサポーター
恩田真砂美
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