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第50回MJリンク 秋の大分国東半島トレックレポート  [報告]

11月3〜5日 大分県の国東半島を歩きました。

M Jリンクのツアーでは初めての九州。東京、埼玉、千葉、奈良、宮崎から8人の参加者。サポーターの恩田ガイド、国東でユースホステルを運営、国東半島のガイドをしている吉田真由美さんのタッグで、濃厚な三日間を過ごす事が出来ました。全くご縁ががないと思っていた地域ですが、実は、日本人のルーツが詰まった歴史ある場所で感動しました。噴火によって出来た地形、そこでの紀元前からの人々の暮らし、神仏習合の宗教感、大陸からの影響を大きく受けた文化。国東地域は、日本人のルーツが詰まった土地だという事がよく分かりました。【レポート 佐藤弥子】

http://www.millennium-roman.jp/rokugou1300/

【1日目 】
<国東半島 国見ユースホステル>
二泊三日の行程は、現地の山ガイドでありユースホステルのおかみさん、吉田真由美さんの案内で、国東半島の良いところをギュッと濃縮したツアーでした。ユースホステルを受け継いで、ご夫婦お二人で施設の管理、食事、ツアーガイドをされているとの事で、素晴らしいなぁと思いました。
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入り口のウェルカムボードや、可愛らしい装飾や家具など、すごく素敵。
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シェフの旦那様が作るお料理は絶品でした。地元の美味しいお野菜やお魚、フルーツ。狩猟で捕った鹿肉、アースオーブンで焼いた鯛の塩釜どれもこれもおいしかったです。目の前に海が見えて、開放的な雰囲気でとても癒されました。海岸まで歩いて移動できて朝日もみれるそう。
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<姫島>
ユースホステルから出発して10分くらい歩いて港へ。フェリーにのって、姫島へ行きました。山女たちは、気持ち良い海風を浴びてテンション上がる。
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山好きだけど、海のパワーは数倍。国東半島は火山で出来た場所。姫島も、約30 - 20万年前の7つの火山噴火活動によって形成された島。4つの小島が砂州で繋がって1つの島になったそう。島全体がジオパークで面白かったです。
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達磨山、城山の2つを登りました。四国八十八ケ所のお遍路に行った姫島の人が、姫島に持ち帰った砂をもとに作られた遍路。「姫島八十八ケ所」は、四国八十八ケ所の1/100というコンパクトに。その一部だけれど、歩きがいがありました。
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「旅するチョウ」として知られるアサギマダラが1千匹ほどが島北部に咲くスナビキソウと戯れるように舞うそうです。春と秋、その季節に訪れたい。
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<国東半島歴史のレクチャー>
姫島から戻ってきて、普通のツアーならここで、夕飯!!となるところですが、M Jのツアーは一味スパイスが効きますよ。ホステルでシャワーを浴びてサッパリして、お夕飯の前に、国東半島の歴史に詳しい方をお呼びしてお話を伺いました。全く、国東の歴史を知らずに来て、どんなお話かと楽しみにしていたら、かなりディープ。古事記、日本書紀に国東の事が書かれているという先生のお話は、なんだか、信じ難いようで、聞けば聞くほど、そうかもしれないと感じてしまいました。でも、かなり説明が難しい。理解しきれず、ちゃんとまとまらないので、メモ程度に書かせてください。
☆国東はクニサキと読みます。ツアーの通知が来てクニサキってどこよー!と、東に住む私は調べる所から。しかも、東をサキと読む事に疑問あり。それは、先生曰く、国前←国崎←国東と変化したという。(ずっと前から大きな国があった←岬にある国←東にある国)なるほど!!
☆今回の集合駅であった宇佐には全国の八幡宮の総本社、宇佐八幡宮があります。718年に仁聞菩薩が宇佐八幡神の化身(生まれ変わり)として宇佐国東の地に神仏習合の原点となる山岳宗教、「六郷満山」を開かれました。来年が1300年になる。
☆六郷満山→宇佐八幡は朝廷の祭り事に大きな比重を占め、仁聞菩薩の名で寺をたくさん築く。国東半島は噴火活動によって、6つの地域に分かれていたため、それを仁聞菩薩が1つにまとめたということ。
☆仁聞菩薩は国東の山々で修行をしたことから、現在も多くの僧侶たちが「峯入り」という修行で人々の暮らしと心の平和を願って険しい山道を歩くそう。10年に一度で来年はその「峯入り」そのために、国東では勉強会、ツアーを企画。一般参加者を募って来年、160キロを四日間で走り抜けるそうです。
☆六郷満山1300年以前からの歴史を持っている。
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古事記、日本書紀、蘇我氏、邪馬台国、卑弥呼、伊勢神宮‥講師の先生の興味深いお話が止まらず、来年の1300年祭に向けての意気込みが伝わってきました。美味しい夕飯をご一緒しながら、楽しい一日を締めくくりました。

【2日目】
<峯道トレイル>
2日目は、北風の強い肌寒い日でした。1日目に海から見た国東半島を歩きます。昨晩の歴史レクチャーを受けて、どんな山歩きかが出来るか楽しみ。国東六郷満山寺院を開基した仁聞菩薩が最初に開いた千燈寺からスタート。
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多くの有形文化財が残るという岩戸寺、修験道の開祖と言われる「役の行者」が開いたと記され「三人寄れば文殊の知恵」の発祥地、文殊仙寺まで。
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岩壁に穿たれた岩屋の中に嵌め込まれるように建てられた奥の院。苔むした石の道。鎖を使わなければ歩けない道もあり。修験の道を一部ですが味わえました。
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国東唯一の宿坊、文殊仙寺で、写経体験、精進料理を頂きました。夜は冷え込むので一室に集まって寝て正解。ちょっと山小屋の雰囲気でした。

【3日目】
<宿坊体験>
いよいよ、最終日。
6時半に集合して、奥の院にて坐禅体験、朝護摩。
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若住職から、「坐禅をしたとしても何も変わりません。しかし、朝の30分間、自分の呼吸だけを感じる時間を過ごす事で何かしらの気付きがあると思う。その気付きを大事にして下さい。」とお話を受けてから坐禅をスタート。モゾモゾ辛い。半分くらい経って、禅杖で両側の背筋をパンパンパンと叩かれるのは、気持ち良かったのが意外。続けて護摩は伽藍の真横で拝見させてもらって、火の熱さを感じ、火の粉が舞って、大迫力。とても貴重な体験をさせていただきました。
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伽藍の手前の扇子はお箸、伽藍の紐は結界、この世と仏様の世界、伽藍の枠は御膳、御釜は仏様の口表す。護摩の最中に神聖な道具を使ってお食事を食べて頂く、最後に写経を燃やす。まずは自分の事より人様の事。願わくば願い事を聴いて下さい。お陰様で、ご飯を食べさせていただきます。いただきます。という意味は、そこにある。回り回って自分の為になる、回向という考えは、日本人の根本にある素晴らしい教えだと思いました。

神仏が間近にいるような感覚になりました。それは、国東の人々が神仏と共に生活をしてきた歴史が長く、それを大切にしてきたからこそ、訪れる人達にも心地よい時間を与えてくださるのかなぁと思いました。
朝のお務めを終えて朝ごはんはお粥。若住職の早く、丁寧に召し上がる姿が美しい。

<巡礼の道>
ついにフィナーレ。
神仏習合の歴史が深い国東。もう1つの歴史は、戦国時代から江戸時代初期にかけて、国見町を中心にキリシタン信者が多くいた地域だそう。
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国見生まれで、日本人で初めてローマに向かい、異例の早さで司祭になったペトロ・カスイ岐部。キリシタン弾圧を知って仲間を助けたいと危険を顧みずに帰国。9年間の国内の布教活動の後に囚われ51歳の生涯を終えたそうです。オラショ巡礼の道は、ペトロ出身の国見をスタートし日本に初めてキリスト教を布教した聖フランシスコザビエルの聖遺物が祀られている大分トラピスト修道院へと繋がる111キロの道。
そのほんの一部を歩きました。
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何より海岸線の道は、気持ち良い。
久しぶりに砂浜をザクザクと踏んで、心地よい海風、波の音!テンション上がりました。

最後に薬膳料理を頂いて、カラダもココロもリフレッシュ。

3日間、国東の歴史、自然、人に触れて、本当に楽しかったです。現地ガイドの吉田真由美さん、サポーターの恩田さん、3日間ご一緒したメンバーの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。国東は、来年、六郷満山1300年を迎えます。素晴らしい自然と興味深い歴史をたくさんの方に体験してもらいたいです。また訪れたくなりました。文殊仙寺からお札を頂いたので、返しに行かなければ。

M Jリンクらしく、人と人がリンクして、新しい出会いでエネルギーを頂きました。次の予定は、毎年恒例の新年登山だそうです。田部井さんの想いを継いで、前に前に。

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